【非常勤講師を終えて】

2025年4月から2026年3月までの一年間、医療福祉専門学校緑生館にて整形外科の非常勤講師を務めさせていただきました。

先日、全ての授業および試験が無事終了いたしました。
まずは、この貴重な機会をいただいた学校関係者の皆様、そして真摯に学び続けてくれた学生の皆さんに、心より感謝申し上げます。

「初めての教育現場で感じた責任」

これまで臨床や経営の現場には長く携わってきましたが、「教壇に立つ」という経験は初めてでした。
医療現場とはまた違う緊張感があり、果たして自分の伝え方で学生に届くだろうかという不安も正直ありました。

整形外科という分野は、解剖学的理解、評価力、臨床推論、そして実践的技術が密接に結びついています。単なる知識の暗記ではなく、「なぜそう考えるのか」「現場でどう活かすのか」を伝えることを常に意識してきました。

授業を重ねる中で、学生の真剣な眼差しや、講義後の質問、実技での成長を目の当たりにし、教育の持つ力の大きさを実感しました。

「経営者として教育に関わる意味」

今回、僕が教育の現場に立ったことは、単なる個人的挑戦ではありません。

医療・福祉の世界は人材がすべてです。
どれだけ理念やビジョンを掲げても、それを実践する「人」が育たなければ、地域医療の質は向上しません。

経営者として常に考えているのは、
• どのような人材がこれからの医療現場に必要か
• どのような教育が、現場力を高めるのか
• 学校教育と臨床現場のギャップをどう埋めるか

という点です。

実際に教育の現場に立つことで、学生がどこでつまずき、どこで理解が深まるのかを肌で感じることができました。これは今後の組織づくりや人材育成方針にも必ず活きてくると感じています。

「採用する側」としてではなく、「育てる側」としての責任。
その重みを改めて認識した一年でした。

また、教育は一方通行ではありません。
教える立場でありながら、私自身が基礎を見つめ直し、言語化能力を鍛えられ、多くの気づきを得ました。

日々の臨床で“当たり前”になっている判断や手技も、学生に説明するためには構造的に整理し直す必要があります。その過程は、経営における理念の言語化や組織共有にも通じるものがありました。

改めて、「学び続ける姿勢」を持ち続けることの大切さを実感しています。

「未来を担う皆さんへ」

今回関わらせていただいた学生の皆さんが、それぞれの現場で成長し、患者さんや利用者さんから信頼される医療従事者になってくれることを心から願っています。

そして、僕たち経営に携わる立場の人間もまた、次世代の育成に責任を持ち、教育と現場をつなぐ役割を果たしていかなければなりません。

教育への関わりは、組織の未来への投資です。
今回の経験を通じて、その意味をより深く理解することができました。

一年間、本当にありがとうございました。

今後も臨床・教育・経営の三方向から、地域医療の質向上に取り組んでまいります。